アシュタンガヨガ バンダについて

バンダとはサンスクリット語で「締める」「閉じる」という意味で、アシュタンガヨガではこのバンダ意識するということが結構重要なポイントです。


ヨガでは背骨に沿ってプラーナ(エネルギー)が流れていると言われていて、バンダを意識することでこの流れを整え、そうすることで身体に軽さをもたらし、感情的な気持ちを安定させ、心と身体、精神のバランスを整えます。


バンダの種類

1. Pada Bandha (Foot Lock)

足からエネルギーを上へあげ、脚全体を安定させる。

2. Hasta Bandha (Hand Lock)

手のひらからエネルギーを上げるのを助け、腕と上半身を強くし安定させる。

3. Mula Bandha (Root Lock)

骨盤からおへそに向かってエネルギーを流し、その流れが下に流れていかないように保つ。

4. Uddiyana Bandha (Upward Abdominal Lock)

コアに流れるエネルギーを上にあげるのを助ける。このバンダはエネルギーを持ち上げていくと同時に、ムーラバンダから上に向かって流れるエネルギーと、ジャランダラバンダから下に向かって流れるエネルギーを増強させる。

5. Jalandhara Bandha (Chin Lock)

上に向かって流れるエネルギーを制限し、おへそに向かって流れるようにする。

6. Maha Bandha (Great Lock)

ムーラバンダ、ウディヤナバンダ、ジャーランダラバンダの3つが連動した時に、上に向かって流れるエネルギーと下に向かって流れるエネルギーがおへそで繋がり、浄化のプラーナが増大する。


アシュタンガで大事な3つのバンダ

アシュタンガヨガでは、ムーラバンダ、ウディヤナバンダ、ジャーランダラバンダを特に意識して練習を行います。

ムーラバンダは骨盤底筋群ってとこを締めるんですが、女性の場合、肛門と膣の間の筋肉で、男性の場合、肛門と性器の間の筋肉だそうです。なので、肛門をぎゅっと締めるのは違います。 私自身の感覚で説明すると、締めるというよりは引き込む感じだと思います。力一杯ではなく、ソフトに。

ウディヤナバンダは、下腹部を締めます。これもお腹をグッと凹ますのではなく、背骨の方へ軽く引き込むような感じで。ウディヤナバンダがしっかりできていると、バランスのアーサナ、ジャンプスルー&ジャンプバック、アームバランス系が楽になります。というか、バンダを使わないとできないと思います。難易度の高いアーサナになるほどバンダを意識することが非常に大事です。

ジャーランダラバンダは、喉を締めます。顎をひいて喉を狭める感じ。


この3つのバンダを使うことによってクンダリーニを覚醒

ムーラバンダで、エネルギーをおへその方向へ向かって持ち上げ、ウディヤナバンダでさらにそのエネルギーを上へあげ、そのエネルギーが流れ出ないようにジャーランダラバンダを使ってエネルギーを下に流していく。そして上へ向かうエネルギーと下へ向かうエネルギーがおへそで交わった時に、浄化の熱を作り、背骨の一番下にある眠っているクンダリーニを目覚めさせるらしいです。(←まだ経験したことないので未知の世界)


プラナヤマとバンダ

従来、バンダはプラナヤマの時に練習されていました。主に息を止める(クンバーカ)の時に使い、それはかなりハードな感じだったそうです。でも、20年ほど前から、アーサナの練習の際に教えられるようになり、ややソフトになったそうです。


バンダを意識する上で気をつけること

「締める」という意識が強いと、まわりの筋肉にも力が入りすぎてしまうので、「ソフトに引き入れる」というふうに考えたほうがいいと思います。決して力を入れないように。あと、ムーラバンダは女性は生理中は控えた方がいいです。