アシュタンガヨガの聖地マイソールへ

前回の記事の続きです>


私が初めて南インドのマイソールへ行った時のお話

(もう15年くらい前のことになります)

その頃、アイアンガー→アシュタンガとヨガを数年がっつりやってきた私は、ヨガを教えることに興味を持ち始めていた。インドで受けれるティーチャートレーニングコース(TTC)をネットで調べてみて、ちょうどマイソールで良さそうなスクールが見つかったのでアシュタンガのシャラに行く前に1ヶ月のティーチャートレーニングコース(TTC)を受けることにした。初めてのTTCということで、ヨガアライアンス認定のハタヨガのTTCを選んだ。TTCは1ヶ月間、6ヶ月の観光ビザを取ったので残り5ヶ月間はアシュタンガ三昧というプランでいざ南インドへ。


このとき受けたTTCについてはまた別の機会にお話するとして、1ヶ月の超ハードスケジュールのTTCが終わった次の日、早速アシュタンガのマイソールクラスをやっているシャラへ。マイソールにはアシュタンガで超有名どころのKPJAYIというシャラがあるが、そこへ行く気はなかった。理由はまず授業料が高すぎる!そしてクラスの人数が多すぎる!ここへ行く人たちはおそらくアシュタンガヨガ正式指導者という肩書きが欲しくていくのではないだろうか。私はそんな肩書きよりも自分の練習を深めるためにマイソールに来たし、何より少人数のクラスで先生にしっかりみてもらいたかった。先生に気軽に質問できるような環境のクラスを求めていた。


当時、マイソールにはKPJAYI以外にアシュタンガで有名なシャラが3つあった。先生によって教え方は違うだろうしアジャストの仕方も違うはずなので、今後ヨガを教えていこうと考えていた私は3人の先生全部試したろー!と決めてそれぞれのシャラで1ヶ月ずつ練習し、その中で一番自分にしっくりきたところでさらに数ヶ月練習を続けた。


おおざっばにその3つのシャラがそれぞれどんな感じだったか説明すると、


1つ目のシャラは、先生の威圧感がすごくて、クラスの雰囲気も軍隊みたいなノリで先生のアジャストの密着度がとにかく高い。アジャストされる時先生の顔が近すぎてなんか嫌だった。ちなみに先生は男性。


2つ目のシャラは、先生のアジャストのせいで怪我した人がたくさんいると噂で聞いていたのでちょっと心配だったけど、個人的にはとても良いアジャストだと思った。この先生はマッサージもできる人だったので、アジャストの圧加減はちょうど良いところで止めてくれるし、痛気持ちい感じがまるでタイマッサージの施術を受けているかのようで結構好きだった。ただ練習中に私語が多い。先生自身が自分の話を突然始めてそれが結構長かったりするので、練習が止まってしまう。もちろんアーサナのアドバイス等なら別に練習止まってもいいのだけれど、全く関係のないプライベートな話ばかりでアドバイスはほとんどなし。ただアジャストするのみっていう感じだった。


3つ目のシャラは、先生が見るからに真面目そうで、あまりフレンドリーな感じで話せなそうだったけど、良い人そうな雰囲気は出てた。アジャストは結構強めではあるけれど強すぎる時は伝えれば緩めてくれるので問題なかった。特に良かったのはアドバイスをたくさんしてくれるところ。生徒一人一人にちゃんと向き合ってるな、と感じた。


先生によって教え方もアジャストの仕方も違ってとても勉強になった。私は3つ目のシャラが一番気に入ったけど、他の2つのシャラの方が良くて通っている人たちもいる。自分の求めているものが何なのかによってシャラの良し悪しも変わると思う。


私自身がシャラでの練習で求めているものは、先生の人柄!優しくて無理強いしない先生がいい。そして真剣にヨガを教えたいと思っているかどうか。ヨガを日々の生活に取り入れてるかどうか。ビジネスとしてヨガを教えているような先生は好きではない。そういうのってなんか伝わる。この先生絶対普段ヨガやってないなーとかなんかわかっちゃう。先生自身が全くやったことないアーサナを生徒に教えたりとか本当に信じられない。私はヨガを教える時は全て自分の経験から得たことを教えているし、ずーっとヨガを練習し続けているからこそ気付くこと、知り得ることがあって、それをみんなにシェアしていくことが教えることだと思っている。


で、結局3つ目のシャラで残りの数ヶ月練習することにした。

朝はアシュタンガ、夕方はTTCを受けたシャラでハタヨガのクラスを受けていたので週6日1日4時間以上の練習。それが5ヶ月間続いた。

昔は運動嫌い、汗をかくことが嫌いだったのに、アシュタンガを始めてから体を動かすことが大好きになって、練習して汗をかくとすごくスッキリして気持ち良いと思うようになった。今では逆に体を動かさないと気持ち悪く感じてしまう。


その後帰国してからも、週5くらいで練習は続けるようにした。日本では仕事もあるので練習時間をしっかり作るのは難しい場合もあるけれど、マイソールで週6で練習をし、それが当たり前の環境にいたおかげで、朝起きたらとりあえずマットを広げて練習することを習慣にすることができた。例え15分しか時間がなくても、朝少しでも体を動かすとやっぱりその日1日の気分が違う。


そしてまた翌年、私はマイソールへ行くのですが、ついに一番の先生を見つけてしまったのです!そのお話は長くなるのでまた次回。


Ashtanga Yoga Nago

沖縄県名護市のヨガクラス